【2020年5月】Intel vs AMD!自作PCの構成を検討する!

自作PCのアップデートを検討していまして、「Intel Core i5」と「AMD Ryzen 5」の同価格帯CPUを使った構成を検討しました。
今使っている自作PCは、CPUに「Intel Core i5 4670」を使って2014年に組んだもの。今回アップデートすると約6年ぶりです。
使用目的としては、DTMと写真編集を考えています。
今回の自作PCの目標
2020年モデルの「Mac mini」より高性能を目指す!
具体的には、「GeekBench 5」のスコアが「Intel Core i7-8700B」を積んだ「Mac mini」を超える程度のCPUを使います。
CPUの候補には「Intel Core i5-9600K」と「AMD Ryzen 5 3600」を挙げました。
9600Kは、内蔵GPUなしで価格を抑えられる9600KFも候補とします。
各CPUの「GeekBench 5」のスコアは以下の通り。
機種・CPU | Single-Core Score |
Multi-Core Score |
---|---|---|
Intel Core i5-4670 | 881 | 2829 |
Mac mini Intel Core i7-8700B |
1118 | 5632 |
Intel Core i5-9600K | 1251 | 5612 |
Intel Core i5-9600KF | 1275 | 5803 |
AMD Ryzen 5 3600 | 1197 | 6773 |
「Intel Core i5 9600KF」と比較して、「AMD Ryzen 5 3600」の方がシングルコア性能が約94%と若干低いですが、マルチコア性能は「AMD Ryzen 5 3600」が約117%と圧勝します。
cpu-monkey で「Cinebench R20」「Cinebench R15」のスコアを見ると、シングルコアの性能は同程度の差で、マルチコアは「AMD Ryzen 5 3600」が「Intel Core i5 9600KF」に対して135〜140%程度と圧勝しています。
CPU性能と価格差も検討ポイントの1つです。
それでは、それぞれのCPUを使って検討した構成をご紹介します。
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Intel Core i5 9600K を使った構成
パーツ | メーカー | 製品名 | 価格 | 店舗 |
---|---|---|---|---|
CPU | インテル | Core i5 9600KF BOX | 22,880円 | ドスパラ |
CPUクーラー | サイズ | 大手裏剣 参 SCBSK-3000 | 4,378円 | ドスパラ |
メモリ | crucial | CT2K16G4DFD8266 [DDR4 PC4-21300 16GB 2枚組] | 14,980円 | ドスパラ |
マザーボード | ASRock | Z390 Extreme4 | 20,780円 | ドスパラ |
ビデオカード | ASRock | Phantom Gaming D Radeon RX580 8G OC [PCIExp 8GB] | 18,711円 | ドスパラ |
SSD | WESTERN DIGITAL | WD Blue SN550 NVMe WDS100T2B0C | 15,580円 | ヨドバシ.com |
ケース | Fractal Design | Define R5 FD-CA-DEF-R5-BK [Black] | 10,390円 | Amazon.co.jp |
電源 | サイズ | 剛短4 プラグイン SPGT4-500P | 6,370円 | ヨドバシ.com |
合計 | — | — | 114,069円 | — |
価格は2020年5月11日時点(最新価格を見る)
ビデオカードを組み合わせるので、CPUはGPU機能なしの「Core i5 9600KF」にして価格を抑えました。
CPU(Intel Core i5 9600KF)
「Intel Core i5 9600KF」は、2019年発売の「第9世代インテル® Core™ i5 プロセッサー」で、6コア6スレッド、動作周波数は 3.70 GHz、ターボブースト時 4.60 GHz という仕様です。
CPUクーラー(サイズ 大手裏剣 参)
ロープロファイルの定番CPUクーラー「サイズ 大手裏剣 参」です。
ケースはATXサイズで高さに余裕のあるので、特にロープロファイルのCPUを選ぶ理由はないのですが、見た目・価格・性能と、今後ロープロファイルに使い回せる可能性も考えて「サイズ 大手裏剣 参」を選びました。
メモリ(crucial DDR4 PC4-21300 16GB 2枚組)
オーバークロックは考えていないので、メモリは適当に選択。でも容量は多めに32GBを積んでみました。16GBとの価格差は1万円以下なので、この価格差なら32GB積んで損はないと思います。
マザーボード(ASRock Z390 Extreme4)
マザーボードは以下の条件で選びました。
- メーカーはASUSかASRock
- NVMe SSDが2枚搭載可能
- オーディオチップが「Realtek ALC1200」以上
- LANがIntelチップである
- WiFi/Bluetoothモジュール用M.2ソケットがある
- Thunderbolt対応(追加カードでも可)
この条件に当てはまるのが「ASRock Z390 Extreme4」です。
もう少し価格を抑えるなら「ASRock Z390 Steel Legend」でも可。
ビデオカード(ASRock Phantom Gaming D Radeon RX580 8G OC [PCIExp 8GB])
ゲームや動画編集はあまり行わないので、ビデオカードにこだわりはない。
ただ、良い夢を見るために一世代前のRX580を選択した。
夢を見る必要がなければ「RX 5500 XT」あたりにするのもあり。
SSD(WESTERN DIGITAL WD Blue SN550)
性能と価格のバランスが良い「WD Blue SN550」を選択。
1TBのNVMeで15,000円程度。PCI Express 3.0 ×4 の上限である32Gb/s までは出ないけど、ランダムの性能がそこそこ良いので、実際の利用で不満を感じることはないはず。
SSDの選定はこちらを参考にしました。
【2020年】本当に速いSSDはどれか?SSDの実用性能を比較 : 自作とゲームと趣味の日々
ケース(Fractal Design Define R5)
現在は、Fractal Design の「Define R3」を使用。
今となっては古いモデルですが、問題なければ「Define R3」を流用します。フロントUSBが2.0しかないのが難点ですが、5インチベイが2つあるので、1つはDVDドライブを入れるとしても追加が可能です。
今買うなら後継モデルの「Define R5」ですね。
電源(サイズ 剛短4 プラグイン 500W)
今使っている電源を流用するつもりですが、状態によっては交換します。
500Wほどあれば足りるので、プラグイン方式の中から適当に選択しました。
現在使用しているケースと電源を流用した場合、合計金額は97,309円です。何とか10万円に収まりました。
AMD Ryzen 5 3600 を使った構成
パーツ | メーカー | 製品名 | 価格 | 店舗 |
---|---|---|---|---|
CPU | AMD | Ryzen 5 3600 BOX | 26,378円 | ドスパラ |
CPUクーラー | サイズ | 大手裏剣 参 SCBSK-3000 | 4,378円 | ドスパラ |
メモリ | CFD | W4U3200PS-16G [DDR4 PC4-25600 16GB 2枚組] | 16,808円 | ドスパラ |
マザーボード | ASRock | X570 Steel Legend | 23,245円 | ドスパラ |
ビデオカード | ASRock | Phantom Gaming D Radeon RX580 8G OC [PCIExp 8GB] | 18,711円 | ドスパラ |
SSD | WESTERN DIGITAL | WD Blue SN550 NVMe WDS100T2B0C | 15,580円 | ヨドバシ.com |
ケース | Fractal Design | Define R5 FD-CA-DEF-R5-BK [Black] | 10,390円 | Amazon.co.jp |
電源 | サイズ | 剛短4 プラグイン SPGT4-500P | 6,370円 | ヨドバシ.com |
合計 | — | — | 121,860円 | — |
価格は2020年5月11日時点(最新価格を見る)
CPU(AMD Ryzen 5 3600)
「AMD Ryzen 5 3600」は、2019年発売の第3世代「AMD Ryzen™ Processors」で、6コア12スレッド、動作周波数は 3.6 GHz、ブースト時 4.2 GHz という仕様です。
「AMD Ryzen 5 3600」は「Intel Core i5 9600KF」と同じ6コアですが、マルチスレッド機能で12スレッドで動作し、マルチコア性能が高いのが強みです。
CPUクーラー(サイズ 大手裏剣 参)
インテル構成と同じく、「サイズ 大手裏剣 参」を選択しています。
メモリ(CFD W4U3200PS-16G)
「AMD Ryzen」の使用に合わせて、3200Mhz のメモリを選択しました。
マザーボード
インテル構成と同じく、マザーボードは以下の条件で選びました。
- メーカーはASUSかASRock
- NVMe SSDが2枚搭載可能
- オーディオチップが「Realtek ALC1200」以上
- LANがIntelチップである
- WiFi/Bluetoothモジュール用M.2ソケットがある
- Thunderbolt対応(追加カードでも可)
この条件に当てはまるのが「ASRock X570 Steel Legend」です。
ほぼ同じ仕様の「ASRock X570 Extreme4」でも可。
その他のビデオカード・SSD・ケース・電源はインテル構成と同じです。
現在使用しているケースと電源を流用した場合、合計金額は105,100円です。インテル構成と比較して7,791円高くなります。
インテル構成とAMD構成のどちらを選ぶか
2020年5月12日時点で、どちらを選ぶかとなるとAMD構成を選びます。
AMD構成のメリット
- 6コア12スレッドでマルチコア性能が高い
- PCI Express 4.0 対応
- 第4世代Ryzen対応予定
「AMD Ryzen 5 3600」と同等のマルチコア性能をインテル構成で実現しようとすると、「Core i5 9600KF」より価格が1万円以上高い「Core i7 9700F」を買わないといけません。
マルチコア性能に対するコストパフォーマンスを考えると、AMDの方が良いと思います。
また「PCI Express 4.0 対応」、「第4世代Ryzen対応予定」で、今後のアップグレードパスも用意されており、長く使えることも魅力です。
インテル構成のメリット
- シングルコア性能が高い
- 価格が安い
シングルコア性能が効くゲームが主目的であれば、インテル構成の方が良いでしょう。価格も抑えられるのは良いです。
「第10世代Intel Coreプロセッサ」の発売が控える
2020年5月20日発売予定の「第10世代インテル® Core™ i5 プロセッサー」になると、Core i5 もマルチスレッド対応になり、マルチコア性能の向上が見込まれます。
実際、cpu-monkeyに掲載されたベンチマークによると、「Intel Core i5 9600K」の後継にあたる「Intel Core i5 10600K」が、「AMD Ryzen 5 3600」と同等かやや上回るパフォーマンスを出しています。
ただ、先日発表された「第10世代Intel Coreプロセッサ」の予約価格は高めで、「Core i5-9400」の後継にあたる「Core i5-10400」が税込26,000円でした。
「Core i5-9600K」の後継となる「Core i5-10600K」はおそらく3万円台になる見込みで、この価格ならまだ「AMD Ryzen 5 3600」の方が良さそうです。
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今自作PCを組むなら「AMD Ryzen 5 3600」を使ったAMD構成!
「Intel Core i5-9600KF」を使った構成と比較して、「AMD Ryzen 5 3600」を使った構成は7,791円高いものの、マルチコア性能が高く、将来のアップグレードパスもある点で有利です。
シングルコア性能重視と価格抑制なら、5月23日に発売予定で税込15,000円程度となる見込みの「AMD Ryzen 3 3300X」が「Intel Core i5-9600KF」と同等の性能を持ちます。
これらのことを考えると、まだしばらくはAMD優位の状況が続くのではないかと思います。
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