大津市歴史博物館の企画展「江若鉄道の思い出」を観た
- 2015.04.07
- 鉄道
先日、大津市歴史博物館で開催されている企画展「江若鉄道の思い出」を観に行きました。
江若鉄道は、かつて滋賀県の浜大津から近江今津を、現在の湖西線に近いルートで結んでいた鉄道路線です。地元住民だけでなく、大阪・京都から琵琶湖へ向かう水泳客などにも利用されたそうです。
湖西線が建設されることになり、今から46年前の1969年に廃止されたので、僕は見たことがなく、最近まで存在を知りませんでした。ネット上でもある程度情報は得られますが、さらに詳しい情報を求めて大津市歴史博物館に向かいました。
大津市歴史博物館 第66回企画展「江若鉄道の思い出」は、2015年3月7日(土)~4月12日(日)の期間で開催されています。
アクセス
大津市歴史博物館は京阪石山坂本線別所駅から徒歩5分ほどのところにあります。
地図ではわかりにくいですが、大津市歴史博物館は山の斜面に建てられているので、少々坂道を登っていくことになります。通り沿いには看板も掲出されていました。
大津市歴史博物館の前まで登ってくると、琵琶湖が見渡せるようになります。
当日は曇り空でしたが、晴れるとかなり遠くまで見渡せそうです。
ちょうど桜が満開の時期で、花見にも良さそうなところでした。
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大津市歴史博物館に入館
館内はジオラマのみ撮影可でした。
江若鉄道三井寺下駅のジオラマ
まず、エントランスで目に入るのが、三井寺下駅のジオラマです。
三井寺下駅には機関区があり、車両の整備等が行われていたそうです。
他には、江若鉄道の配線図も展示されていました。
エントランスの展示を一通り見た後、観覧料を支払って2階の展示室へ移動します。
江若鉄道があった時代の浜大津駅
2階には多数の写真や展示物が展示されていましたが、ここでも特に目を引いたのはジオラマです。2階には浜大津駅のジオラマが展示してありました。
浜大津駅は、現在は京阪線の浜大津駅が営業していますが、かつては江若鉄道の浜大津駅が存在していたそうです。
京阪電車の浜大津駅
写真の右下が京阪坂本駅方面、右上が京津線の京都方面、奥が京阪石山駅方面です。
写真左下には、現在はない京津線の浜大津駅ホームがあります。
石山坂本線へはスイッチバックして、写真奥にある現在の浜大津駅と同じ位置にあるホームに入る構造だったようです。
そして、江若鉄道の浜大津駅は写真左上にあります。
江若鉄道の浜大津駅
江若鉄道浜大津駅側からの写真。3両編成の列車が停まっています。
5線あり広い駅構内となっていますが、これは国鉄の貨物駅を合わせ持っているためで、浜大津から先は京阪石山坂本線を通って国鉄膳所駅につながっていたそうです。
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京阪・国鉄・江若の3社乗り入れで三線軌条があった
江若鉄道に入ってくる国鉄の車両は貨物だけではなく、江若鉄道が琵琶湖への水泳客輸送に車両が足りない場合に国鉄から車両を借り受けることもあったそうで、浜大津〜膳所駅間は京阪・国鉄・江若と3社の車両が見られる区間だったようです。
また、京阪は標準軌、国鉄と江若は狭軌なので、三線軌条となっていたことも興味深いところでした。
企画展「江若鉄道の思い出」の感想
46年も前に廃止された江若鉄道ですが、多数の写真と資料が残っていることに驚きました。
また、京阪石山坂本線の線路を通って国鉄の車両が乗り入れていたことや、1969年の江若鉄道廃止から5年後に開業した湖西線がほぼ同じルートに建設されていることは、興味深いところです。
新しい発見が多くあり、行って良かった企画展でした。
会場では書籍も販売されたので購入
こちらの本には、展示室に展示されていた写真がほとんど掲載されています。
各駅や沿線の様子、車両なども多数掲載されているのでおすすめです。
Amazonでも販売されていました。
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